新婚旅行カップルの喧嘩はレディファーストを抑えるだけで回避できます。
クルーズ旅行で夫婦ケンカしないために抑えておきたいレディ・ファーストのコツ
こんにちは。今回はクルーズ旅行でケンカしないために抑えておきたいレディ・ファーストのコツについてお話します。
今まで何度もクルーズ船に乗ってきて新婚旅行と思しき日本人カップルやご夫婦を沢山見てきました。特によく見るのが大人気の【地中海クルーズ】です。
しかしヨーロッパクルーズで時々というかよく見るのが【ケンカしているご夫婦】や【新婚旅行カップル】です。
見るたびにお互い慣れない旅行でギリギリなんだろうなぁ。と思うとともに知っていればいちいち異国の地でケンカなんかしなくて済むのに、という気持ちもあります。
そもそも実は私自身、新婚旅行ではヨーロッパはあまりお勧めしないです。一緒になって日が浅い者同士で異国のヨーロッパの地に行くなんぞ、修行以外の何者でもないです。
しかし新婚旅行でヨーロッパ方面のクルーズはとても素敵だし憧れるのも事実。そこでここでは私の経験をもとに
- ヨーロッパ旅行に行く際に知っておきたい事
- クルーズ船(私自身クルーズ船での旅行がメインなので)でケンカしないためのレディ・ファーストのコツをご紹介します。
ヨーロッパ旅行に行く際に知っておきたい現地の特徴
ヨーロッパ旅行に行く際に知っておきたい現地特徴についてご紹介します。個人的には新婚旅行にヨーロッパは正直あまりお勧めしませんが特徴を知っていくことで様々なトラブルを回避することが出来ます。特徴は以下の通りです。
時差がある
一つ目は【時差】です。ヨーロッパと日本ではおよそ8時間~9時間ほどの時差があります。なので正直短期の旅行でヨーロッパに行くとなると実際は
初日~2日:時差に苦しむ
3日~5日:食事に苦しむ
5日~7日:やっと現地の時差に慣れてくる
8日目:帰国(日本で数日間時差に苦しむ)
となるわけです。3日~5日の食事についてですが食事は基本【洋食】です。お肉は基本赤身なのでパサパサ系。おダシとかそういう要素はゼロ。
しかもヨーロッパでの夕食のお時間というと大体日本時間で夜中(明け方)4時ぐらいになります。
つまりヨーロッパで旅行する期間は日本でいう【朝方にステーキを食べさせられる】という状態が続くわけです。
時差ボケと連日の疲れがたまり、これで体調を悪くする人も少なくないです。
もし可能であれば出発の数日間は時差調整をしていくことをお勧めします。これは私が旅行会社の添乗員さんから聞いた方法なのですが具体的には旅行前の数日間、日本にいる間、
旅行先の時間帯に合わせて数日間生活する
という方法。イタリアなら8時間時差があるので8時間ずらして生活します。
とはいえきっちり8時間ずらさなくても4~5時間ずらして数日生活するだけでもかなり効果的です。
私はいつもこの方法で時差ボケなく初日から旅行を楽しんでいます。
英語である
2つ目のデメリットは【英語である】ということです。英語が堪能な人ならいいのですがそうでなければそれ自体がストレスとなります。
英語が出来なければ意志も伝えることが出来ない。かつヨーロッパのサービスは日本のサービスと違い【相手の意図を読む】ということをしません。
【こうして欲しい】ということがあれば丁寧にお願いするのが基本。
逆にお願いすればやってくれることの方が多いです(お金がかかる場合もありますが)。
逆にお願いしないと放っておかれることもあります。例えばレストランであれば
- 席を変えてほしい
- 日本語のメニューを持ってきてほしい
- お水を持ってきてほしい
- メニューを変えてほしい
- 帰りたい(お会計を持ってきてほしい)
こういうことは英語で伝えないといけないのですが、知らない国に来て疲れ果て、時差ボケで食欲もないぎりぎりの状態。そんな状態でたどたどしい英語で伝えるのは並大抵の精神力じゃないとできないです(しかも旅行だったら毎食ごとにそういうめんどくさいことをやる必要がある)
そういう精神状態だからこそケンカは起る。【なんでうまく言ってくれないの?】から始まり【なんてきちんと調べておいてくれないの?】
というちょっとしたことなのですが小さなイライラがつもり積もって大きなケンカに発展することもすくなくないです。
対策としては【必要最小限必要な英語フレーズは暗記しておく)これにつきます。使う言葉はそんなに多くないのでやっておいて損はないですし逆にうまくできると思い出深い旅行を体験することが出来ます。
レディファーストである
3つ目のデメリットは【レディファーストである】ということです。ヨーロッパの多くの国はレディ・ファーストです。
ヨーロッパを何度も旅行した経験から言うと日本はどちらかといえば【男女同等】。自分の椅子は自分で引く。ドアも男女問わずドアに近い方が開ける。
しかしヨーロッパだとそういうことは男性がする、とされているケースが多いです。
ここまでなら【文化の違い】でいいのですが旅行するとなると問題になります。なぜなら同じような団体ツアー旅行だと海外慣れしている方々はたいてい旦那さんが
- 奥さんに椅子を引いてあげたり
- エレベーターでボタンを押してあげたり
- お店やクルーズの人と交渉してくれたり
という感じて海外の様式になれているワケです。そういう姿を間近で見るうちに次第に【他のカップルは出来てなぜうちだけが出来ない?】という不満に変わってくるのだと思われます。
実際クイーンエリザベスに乗船しているときもケンカの場面に出くわしたことがあります。
旦那様が大きな声で【はいはい、椅子持ってくればいいんでしょ!】と半ギレになりながら奥様に椅子を持っていった様子をまじかに見て、お互い相当ストレスがたまっていたのだな、と思いました。
日本とヨーロッパ、とくにクルーズ船となると勝手が違いますので最初のうちは老夫婦のしぐさを見て少し取り入れると奥様もうれしいですしその分ケンカも減るのではないかと思います。
また対策としては
カジュアル船に乗る(カジュアル船はラクジュアリー船に比べて解放感があるのでその分ストレスが少ない)
という方法もあります。カジュアル船にも沢山新婚旅行のカップルに合いましたが皆さん本当に楽しそうでした。カジュアル船は基本自由、と言うかほぼ無法地帯なので逆に若い新婚カップルには楽しいのではないと思います。
クイーンエリザベスのようなラクジュアリー船は優雅で華やかな反面
- ドレスやアクセサリーの無言の張り合い
- 部屋のランクの張り合い(ランクごとに席やレストランが違ってくる)
- マウンティング好きなエセセレブ
こういう側面があるのも否定できません。そういうものを跳ね返すだけのずぶとさや精神力があったり疎い性格であれば別ですが。
周りと比べてしまうようだったりマウンティングしてしまうようであれば辞めておくか(マウンティングには上には上がいる)、もしくは装飾品にお金をかけ周到な準備をしていくのが楽しむコツです。
コラム:そもそも日本は【男女平等感】が強い
海外旅行で感じるのが、日本はヨーロッパに比べると【男女同等】感が強いということです。
男女に限らず自分のことは自分でする、人に迷惑をかけない。
都内の電車に乗ったりするとそういう意識が徹底されていることを感じます。
日本で育った私にとってはこういう感覚は【ある意味さっぱりしていて居心地が良い】とも感じます。
特別優遇してもらわなくても別に・・・といった感じでしょうか?治安がいい日本ならではの感覚かもしれません。
しかしヨーロッパへ旅行するとこれが新婚カップルにはケンカのもとになることもあるので特にクルーズに行く際は注意したいものです。
クルーズ船で押さえておきたいレディ・ファースト
最後にクルーズ船で役立つレディファーストについてご紹介します。私はマナー講師ではありませんのであくまで私の経験に元づいた書いています。
1.椅子は自分で引いて座る
1つ目は椅子についてです。クルーズ船のレストランはたいてい席が決まっていることが多いです。レストランに行くとスタッフが案内してくれ椅子を引いてくれます。
その際に引いてくれた椅子にどかっと座ってはいけません。レディ・ファーストですから。
引いてくれた椅子は奥様が座ります。たいてい景色のいい場所などが奥様の場所になることが多いです。
※もちろん引いてもらった椅子に男性が座ってもいいんですけどね。座ったところで問題があるわけではありませんしマナーが悪いというワケでもないです。ただ数日後ケンカの可能性が高まるだけです・・・
2.注文は女性から
2つ目はレストランやカフェなどで注文をする際はまず奥様の注文を先にした方がいいです。
そうしなくてもたいていはスタッフの方は女性の方から注文を聞くのでそこまで意識する必要はないかもしれません。
これは日本でもそうですがデートの際に【オレ、かつ丼にする】と言って先に注文すると女性が困ってしまう事もありますよね。
私の場合はメニューを見て10秒以内に大体決めるので逆転してますけど・・・
クルーズでは下手をすると3食レストランということも少なくないです。・このことを心得ておくと気が楽です。
ちなみに大抵のクルーズでは注文は2品(前菜+メイン)+ドリンクが一般的です。
ドリンクは有料のことが多いです。
メインを食べるとスタッフさんがデザートのメニューを持ってきてくれます。
3.奥様の椅子を引いてあげる
クルーズの日中はカジュアルな雰囲気ですが夜になると一気にフォーマル感がUPします。特にクイーンエリザベスのようなラクジュアリー船になればなるほど18時を過ぎるとフォーマルな雰囲気に。
夜のディナータイムは特に奥様をエスコートしてあげると奥様も喜びます。
具体的には
奥様が立ち上がるときに椅子を引いてあげる
これだけでOKです。
夜は女性の場合ドレスを着たりするので正直椅子に座ったり立ち上がったりする際は大変です。引っ掛かったりしないように注意しながら椅子から立ち上がったりすることもあります。
このような際に旦那様が椅子を引いてあげると奥様としてもとても助かりますし、お互いの関係も向上します。
さらに団体ツアーなどの場合は相席のことが多いので、周りから見ても優越感に浸れること間違いなしです。
コラム:【相手を大切に思っている】という気持ちを目に見える形にすることが大切
レディ・ファーストとは【相手を大切に思っている】という気づかいを目に見える方にするという行為ではないかと思っています。
とかくクルーズではそうです。
特に団体ツアーで行く場合、つい他のカップルに目が行きがちです。特に女性の場合、【他者と比較して自分の立ち位置を確認する】という傾向が強いです。
なのでツアーで一緒になった奥様達に比べて自分が【大事にされていないんじゃないか?】と感じることで卑屈な気持ちになる女性は少なくないです。
それが直接的な原因にならなくても不機嫌になったり怒りを爆発させるきっかけを作ってしまう事も。
慣れない旅行で色々大変とは思いますが【相手を気遣う気持ちを目に見える形にする】これで旅行先のケンカはかなり減ります。
【気持ちを目に見える形にする】これは日頃の生活でも大切なことなんですけどね。
4.過剰な期待をせずあるがままを楽しむ
最後はレディファーストとはあんまり関係ないのですがやはり最初からレディ・ファーストを完璧にやろうとするのは無理です。
特にクイーンエリザベスなどになると10回以上乗船している人も少なくないので初めてですべて完璧に・・・というのは無理です。
何度も通い、少しずつ雰囲気に慣れる、そういう楽しみ方もあります。ドレス一つ見たってすごいです。
決して高価なドレスじゃなくても完璧に素敵に着こなしている奥様は沢山います。
こだわりのアクセサリーを付けている人もいますし本当に皆それぞれです。
その中で【私たちだけが浮いている】と思ってしまいその不満をパートナーに向けるのはあまりいい方法とは言えません。
ぶっちゃけクルーズ線ではあまり人のことは皆さん関心がないのでその辺は割り切ってあるがままを楽しむというのが実は一番ベストな方法です。